トヨタのMクラスミニバンである90系ヴォクシーハイブリッドE-Fourで、車中泊も含めた東北から関東までの無給油往復チャレンジ一人旅をしてきましたので、立ち寄った観光スポットと共に無給油往復をした区間ごとの実燃費をご紹介します。
トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドE-Fourの実燃費は?東北と関東往復無給油で走行してみました。
カタログ上の燃費は?
トヨタの90系(95)ヴォクシーハイブリッドの実燃費は、一般的にカタログ上の燃料消費率よりも5km/lほど下がるのが平均的な実燃費と言われておりますが、カタログ上の90系ヴォクシーハイブリッドE-Four燃費は以下のようになります。
燃料消費率 (国土交通省審査値) |
WLTCモード | 22.0km/l |
市街地モード | 22.0km/l | |
郊外モード | 23.9km/l | |
高速道路モード | 20.9km/l |
WLTCモードと市街地モードはヴォクシーハイブリッドのFF車とE-Fourに違いはなく、ストップアンドゴーが少ない郊外や高速道路は1.1km/lほどE-Four車の方が燃費が悪くなるようですが、雪国やアウトドア派のユーザーの他、電気式4WDの走りを楽しみたい人はE-Fourを選ぶ事が多いそうです。
筆者も走りについて気になっていたのもありますが、雪上花火や雪景色を見に行く事もありましたので、今回は今までの経験からE-Fourを選択しております。
スタックしたくないし・・。
東北から関東までの往復無給油旅の区間と燃費
宮城県仙台市から栃木県のあしかがフラワーパークまで
最終目的地は、茨城県常総市で開催する常総きぬ川花火大会でしたが、2日早く出発をして栃木県足利市のあしかがフラワーパークのイルミネーション 光の花の庭に立ち寄ってみました。
一人でよく行けるね?ってよく言われますが、映像や写真を初めて15年以上、最初は抵抗があったけど慣れというかこれが板についてしまいました。
あしかがフラワーパークのイルミネーションは夜景観光士が選ぶイルミネーションランキングで7年連続の全国1位を受賞し、日本三大イルミネーションにも選ばれている日本を代表するイルミネーションイベントなのです。
宮城を出発したのは午前11時頃で、ナビに表示される時間はイルミネーションが終わる1時間30分まえの19時頃に到着する予定で、走っているうちに徐々に時間が早くなってくるだろうと思いながら、のんびりと国道4号線を南下しておりました。
平日とは言っても行楽シーズンでもあるので、福島市内に入ってから徐々に車の流れが悪くなり、福島県の本宮ICから栃木県の矢板ICまで東北自動車道を利用。
ハイブリッド車の実燃費はWLTCモードから落ちる事が多いと言われておりますが、この区間は「市街地」「郊外」「高速道路」の3つの走行モードで構成されるWLTCモードに近い走行条件になっておりましたので、平均燃費は22.7km/lを記録しております。
走行距離 | 292km |
運転時間 | 6時間 |
平均速度 | 48.6km/h |
平均燃費 | 22.7km/l |
栃木県のあしかがフラワーパークから千葉県の成田国際空港まで
最近はあまり行く機会が無かった成田国際空港での撮影もしたかったので、成田国際空港の撮影スポットである、さくらの山公園へ。
駐車場は閉鎖になっておりませんでしたが、利用時間が6時から23時までになっていた事が確認できたので、場所を移す前の駐車でエンジンの始動が一度あったのも含めて平均燃費は22.8km/lになりました。
成田市内は市街地に近い走行条件になると思いますが、それ以外のルートは信号待ちが少ない郊外モードに近い走行条件だったかと思います。
走行距離 | 113km |
運転時間 | 2時間58分 |
平均速度 | 38.1km/h |
平均燃費 | 22.8km/l |
千葉県成田市さくらの山公園から道の駅風和里しばやま
成田市さくらの山公園から移動のために芝山町の道の駅風和里までを走行、成田国際空港のA滑走路自体が4000mもあるので、外周を走行するだけでも走行距離が伸びてしまいます。
下調べをして目的地を絞らないとこうなってしまいますよね・・。
ほぼ信号待ちが無い郊外モードに近い走行条件になりますが、さくらの山公園でエンジンの始動状態からのスタートになったので少し燃費が落ちてこの区間の燃費は20.0km/lになりました。
走行距離 | 11km |
運転時間 | 17分 |
平均速度 | 38.4km/h |
平均燃費 | 20km/l |
千葉県芝山町の道の駅風和里しばやまから、ひこうきの丘
成田国際空港の撮影スポットであった通称「畑ポイント」と呼ばれていた撮影スポットを、飛行機の観賞スポットとして2016年に整備して新たに作られた公園です。
どちらかと言えば元々航空ファンの間でよく知られていただけの撮影スポットになっておりましたが、新たに公園として整備した事で誰でも航空機の発着シーンを楽しめる正式な公園に生まれ変わりました。
成田国際空港の撮影スポットである「ひこうきの丘」に向かうために約6kmを走行しましたが、朝の冷え込みもあってヒーターを使用しておりましたので、エンジンの駆動は長めで平均燃費は10.1km/lのガソリン車並みの燃費にまで落ち込みました。
Ready状態での停車が長く続いていたので、走行時間よりも停車時間の方が長いあまりアテにならない記録となってしまいますが、ヒーターの使用に必要な水温まで上がってから駆動用バッテリーへの充電も済むとエンジンが自動的に停止する仕組みになっていますので、車載の電化製品を使用していても最小限の燃料消費量で済ませてくれるのもハイブリッド車の良い所ではあります。
走行距離 | 6km |
運転時間 | 1時間 |
平均速度 | 5.9km/h |
平均燃費 | 10.1km/l |
ひこうきの丘から、航空科学博物館
今回の旅ではカメラを充電するためのバッテリーを忘れてきてしまったので、最終目的地である常総きぬ川花火大会で撮影をするためのバッテリーを残して午前中のみの動画撮影で終了いたしました。
次に向かった航空科学博物館は、ボーイング747-400の大型模型展示や、航空機の歴史を辿った資料の展示の他、実機さながらの操縦が楽しめる航空機のシミュレーターの設置など、飛行機にまつわるさまざまな資料が展示してある資料館兼博物館になっております。
ひこうきの丘からさほど距離が離れていない場所にありますが、道を一本間違えてしまって4kmも走行をしてしまいました。
起伏が多いルートになっているのと、ハイブリッドシステム始動後にあまり距離を走っていないのもありましたので、平均燃費は17.0km/lとなります。
走行距離 | 4km |
運転時間 | 27分 |
平均速度 | 9.0km/h |
平均燃費 | 17.0km/l |
さくらの丘経由さくらの山公園へ
三里塚さくらの丘は、成田国際空港A滑走路南側の整備地区に近い位置にある公園で、春には133本の桜が咲き、それを過ぎると5290本のツツジが花を咲かせます。
桜が咲く風景と飛行機が一緒に眺められる事から、春を中心に人がよく訪れる無料駐車場が併設された公園となっておりますが、ひこうきの丘が整備された事で春以外は空いている事が多い穴場的な飛行機観賞スポットにもなっております。
成田市さくらの山公園は、成田国際空港A滑走路の北側に位置する小高い丘にある公園で、飛行機が発着する様子を間近で楽しめる他、春には公園内にある約500本の桜が花を咲かせます。
大きな駐車場と物産館の「空の駅さくら館」が併設されている事から、成田国際空港周辺の飛行機観賞スポットの中でも最も人気がある場所にもなっており、家族連れやカップルで訪れる人も多く見受けられます。
どちらも5km未満の短距離の走行となっておりますが、航空科学博物館からひこうきの丘まではほぼ下りになっているので平均燃費22.7kmをマークし、上りや平坦な道が続くさくらの山公園までは18.3km/lの平均燃費になりました。
航空科学博物館からさくらの丘
走行距離 | 2km |
運転時間 | 8分 |
平均速度 | 15.5km/h |
平均燃費 | 22.7km/l |
さくらの丘から成田市さくらの山公園
走行距離 | 4km |
運転時間 | 10分 |
平均速度 | 23.4km/h |
平均燃費 | 18.3km/l |
日帰り入浴施設を探し周辺を散策
日帰り入浴施設を探すために成田国際空港周辺を検索して出発しましたが、周辺地域で数少ない天然温泉である「天然温泉 黄金の里」は臨時休業になっておりましたので、沸かし湯ではあるけど比較的交通アクセスが良い「崋の湯」に行先を変更です。
「華の湯」は、京成本線「公津の杜駅」からも徒歩12分で辿りつけるアクセスの良さがあり、また近隣の日帰り入浴施設の成田空港温泉 空の湯と比較すると入浴料はリーズナブルです。
「天然温泉 黄金の里」を経由した都合でかなり遠回りにはなってしまいましたが、信号待ちが多いルートではあったものの合計で14kmを走行し22.5km/lの平均燃費を記録しております。
走行距離 | 14km |
運転時間 | 50分 |
平均速度 | 16.6km/h |
平均燃費 | 22.5km/l |
夜景観賞スポットで肩透かしに遭い結局出戻り
印西市の牧の原公園からは夜景が見られるとの事で向かってみたけど、併設されている無料駐車場が閉鎖になっていたので、だいたい察しはつきますが多分何かがあったんだとは思います。
結局やる事が無くなって成田国際空港に出戻りになりましたが、印西市から成田市に向かう道路は直線が多くて信号も少なく流れがスムーズな道路が続きますので、燃費は今回の最高値となる23.8km/lをマークしました。
牧の原公園行き
走行距離 | 21km |
運転時間 | 40分 |
平均速度 | 31.7km/h |
平均燃費 | 23.8km/l |
牧の原公園帰り
走行距離 | 25km |
運転時間 | 37分 |
平均速度 | 40.0km/h |
平均燃費 | 22.5km/l |
カメラのバッテリーを充電するための充電器を忘れてしまったのもありますが、ポータブル電源を充電しないと常総きぬ川花火大会のライブ配信が難しくなってしまうので、ここから先は100Vアクセサリーコンセントを使用しながらの駐車になります。
やはり、ポータブル電源を充電するためのポータブル電源も必要なのだと思うけど、停車時でもエンジンの始動と停止を繰り返すハイブリッドシステムで使われる燃料分の元を取れるかどうか・・というと、元を取れるほどは使わないのではないかとも思います。
ポータブル電源の満充電まで目盛で1つ分残して停止しましたが、究極の燃費を目指すなら少々この辺の改善は必要になりそう。
成田国際空港から常総きぬ川花火大会に出発
少々早くなりますが、今回の最終目的地である常総きぬ川花火大会に向けて出発です。
秋花火という事で花火の打ち上げ開始時刻が17:00となりますが、今回は有料自由席からの観覧になるので、場所取りのために開場時刻には並んでいられるように早めの出発をしています。
指定の予約駐車場と有料指定席が最強なんでしょうけど、予約制ではない駐車場か観覧場所が自由席のどちらかだと、観覧する前の一仕事として場所の確保をしなければいけないのです。
駐車場の開場前に少し時間が空いたので、セカンドストリートつくばみどりの店で時間を潰そうとしたら、1300円で小型のPTCヒーターをゲット!
ハイブリッド車のデメリットではありますが、冬はエンジンの水温が温まりにくく、始動直後は無駄なアイドリングが増えてしまう事もあってセラミックファンヒーターの購入を以前から検討しておりました。
幅13cmで場所を取らず、600Wと1000Wの運転モードがある他、安価な商品には備わっていない温度設定や安全装置も付いているので、壊れさえしなければお得です。
楽天市場などを見ると販売価格が4,800円になっていますし、メルカリなどのフリマアプリでもこの価格の二倍以上の価格設定になっているので、お得なお買い物をいたしました。
風量はあまり強くないけど、思っていたよりも吹き出す風の温度は車載用であれば十分な性能でしたし、冬場の水温が上がるまでの繋ぎや車中泊用に使用するのであれば、かなり重宝しそうです。
予定外の買い物をしてしまいましたが、時間つぶしをして丁度よく指定の駐車場が開場になったので、常総きぬ川花火大会の指定有料駐車場になっていた水海道中学校に向かいました。
燃費はセカンドストリートまでで、今回の最高記録を更新して24.1km/l、そこから水海道中学校までは16.9km/lとなりました。
駐車場に到着してからもポータブル電源が満タンになっていませんでしたので、駐車中の100Vアクセサリーコンセントの使用も含めれば悪くない数値です。
成田国際空港からセカンドストリートつくばみどりの店
走行距離 | 57km |
運転時間 | 1時間39分 |
平均速度 | 34.5km/h |
平均燃費 | 24.1km/l |
セカンドストリートつくばみどりの店から水海道中学校まで
走行距離 | 7km |
運転時間 | 39分 |
平均速度 | 10.8km/h |
平均燃費 | 16.9km/l |
常総きぬ川花火大会が終わって帰路へ
花火大会は夏のイメージがとても強いのですが、近年の夏は猛暑になりやすく、熱中症リスクも非常に高くなっておりますので、夏を避けて春や秋に実施する花火大会も増えております。
以前は8月に行われていた常総きぬ川花火大会も開催日を秋にずらして今年は10月28日に開催日が決まってました。
最大8号玉の花火を打ち上げ、日本を代表する4業者によるスターマインや音楽と花火がシンクロするミュージックスターマインなど、打ち上げ総数13,000発で実施されました。
空気も澄んでいたのもあってとてもクリアな環境で見る事が出来たのですが、音楽に合わせる演出がとても良かったと思いましたし、フィナーレは賛否両論ありそうだけど、ゆったりとした音楽に花火大会の名残を残すようなしっとりとした演出に感動してしまいました。
帰りは仮眠と今回初めての外食ですき家に立ち寄ったのもあって燃費の測定は分割になってしまいますが、最大で24.9km/lの平均燃費をマークし、E-Fourのカタログスペック値を超えてFF車の郊外モードに匹敵するほどの低燃費を記録しています。
水海道中学校から那須塩原周辺で仮眠を取るまで
走行距離 | 102km |
運転時間 | 2時間14分 |
平均速度 | 45.7km/h |
平均燃費 | 21.0km/l |
那須塩原周辺からすき家4号本宮店
走行距離 | 86km |
運転時間 | 1時間36分 |
平均速度 | 53.6km/h |
平均燃費 | 20.3km/l |
すき家4号本宮店からセブンイレブン岩沼相の原2丁目店
走行距離 | 89km |
運転時間 | 1時間37分 |
平均速度 | 55.2km/h |
平均燃費 | 22.3km/l |
セブンイレブン岩沼相の原2丁目店から給油後に自宅まで
走行距離 | 11km |
運転時間 | 25分 |
平均速度 | 26.6km/h |
平均燃費 | 24.9km/l |
走行距離と燃費のまとめ
出発してから帰宅するまでを合計した走行距離は858.5kmに達して給油量は42.34Lになりましたので、マルチインフォメーションディスプレイ上は21.4km/l、実燃費は20.28km/lとなりましたので表示上は1km/l以上の乖離がありました。
しかし、10・15モードやJC08モードと比較するとWLTCモードは大きな乖離が無くなった事や、AC100Vアクセサリーコンセントの使用をしていた時間を含めると、ほぼWLTCモードと変わらないかそれ以上の燃費で走行できていたのではないかと思います。
ガソリンエンジン車では、アイドリングなどである程度燃料を消費していたとしても、その後の走行の仕方次第である程度取り戻せるイメージがありましたが、ハイブリッド車の場合は停車時のエンジン始動で一度失った燃費を取り戻すのがかなり難しいですね。
加速時は特に燃費を意識しないで踏み込み、制限速度付近に達したら一度アクセルを緩めてEV走行に移行するような走行を続け、速度をなるべく落とさずに走行するように意識していましたが、駆動用バッテリーの通常時最低レベルである3目盛になるとEV走行時の最高速度が落ちていく感じでした。
駆動用バッテリーが満充電にならない限りは発電した電力が無駄になる事が無いと思いますので、無理にEV走行を続けて速度を落としてしまうような走り方をしなくても、燃費への影響はあまり無かったのが今回の関東への旅で分かりましたし、逆に駆動用バッテリーの残量が少なくなって停車時にエンジンが始動して強制充電をしてしまう事が燃費の悪化につながってしまったのもありますので、無理に駆動用バッテリーを使い切らない走り方が最善なのではないかと思います。
ちなみに短距離の走行で燃費が落ちるのは、水温を上げるための暖機や駆動用バッテリーの残量が少ないなどが要因となってエンジンが始動してしまう事があるため、5km未満の短距離を走るような走り方はハイブリッド車のメリットである低燃費があまり実感できないような燃費になってしまう傾向もあります。
短距離メインの方はもしかしたらプラグインハイブリッド車の方が使い方としては合っているのかもしれません。
ちなみに、IHクッキングヒーターで調理をしていたのと、部屋の掃除をしていて出てきたクオカードで購入した食材を調理していたので、食費は帰りのすき家の牛丼のみで残りは0円です。
合計走行距離 | 858.5km |
給油量 | 42.34L |
給油金額 (リッター163円) | 6,901円 |
平均燃費 | 21.4km/l |
実燃費(満タン法) | 20.27km/l |
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