トヨタのミニバン!新型90系ヴォクシーハイブリッドE-Four納車後のインプレッション!評価レビュー

トヨタ新型90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourのフロント

車に乗せる人数や旅行やアウトドアなどの使い道、また最近高騰しているガソリン価格などを総合的に見て、ハイブリッドかPHEVのSUVかミニバンと考えていましたが、検討を重ねた結果、トヨタのMクラスミニバンである新型90系(95)ヴォクシーハイブリッドの電気式4WD車、E-Fourを購入いたしました。
この車が納車されてから、街乗りや郊外など様々な道を走行してみましたが、全体的には良い車ではあるけど、これはダメだと思える所も見つけたので、まとめてみました。

トヨタのミニバン!新型90系ヴォクシーハイブリッドE-Four納車後のインプレッション!ここが良くてここがダメ!

購入の決め手

以前の記事でも執筆しておりましたが、前車アベンシスの継続車検の費用が高額になってしまう予想になっていたため、アベンシスを手放しております。
近年のガソリン価格の高騰でハイブリッドかPHEVのSUVかミニバンというのはほぼ決まっておりましたが、走りや燃費、居住性や荷物の積載量などを総合的に判断すると、全メーカーでもう少し頑張ってほしいという所だと思います。
まず第1候補は三菱のアウトランダーPHEVでしたが、充電後にバッテリーを使い切ると燃費が15km/l(営業マン談)ぐらいにしかならないとの事で、郊外や高速道路を走行してこの燃費では、前車アベンシスの長距離走行とあまり変わらないという事で、今回は見送りとなりました。
第2候補はというと、マツダのクリーンディーゼル車も検討したけど、現役マツダ車乗りからの評判が良くなくて、購入する決め手がある車種が正直言って無かったのです。

アベンシスはディーラーへの入庫でしたので、ここぞとばかりに営業マンが現行ノア・ヴォクシー・ハリアーの3車種のカタログを持ってきて現車も確認し、一応アウトランダーPHEVが第一候補である事を告げて検討は家に持ち帰りです。

次に購入する車種は撮影旅や移動中の仮眠、家族旅行などが不便なく出来るのが前提で、さらに今までがハイオクで郊外走行15km/lの燃費だったので、+5km/lの20km/l以上の燃費である事。
わがままを言えばライブ配信用のポータブル電源やカメラなどを充電をしながらでも燃料消費量を抑えられる事、上り坂でも苦にならない走りなど、車に求める要求は大きかったです。

トヨタ車で検討するのであればノアかヴォクシーのハイブリッドで、無難なフロントマスクと完全な一文字ではないテールランプのデザインが良いノアに気持ちが傾いておりましたが、中一日空けてトヨタの営業マンに購入の意思を告げた車種はヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourです。

室内や基本性能は2車種共にほとんど変わらないので、無難で落ち着いたデザインのフロントマスクか、ロアーグリルの主張がおおきい奇抜なナマハゲ顔か迷いましたが、結局ナマハゲ顔のヴォクシーで決まりました。

アベンシスを手放して新車を購入するとなると納車までは1年かかるという事で、試乗車入れ替えの時期でたまたまヴォクシーとノアの試乗車落ち中古車があったので、9月中に契約して3週間で納車です。

納車後に近距離・中距離・車中泊をしてヴォクシーハイブリッドの良い所と悪い所を見つけたので、この記事でまとめてみました。

奇抜だけど見慣れるとかっこいいエクステリア

トヨタ新型90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourのフロント
新型の90系ヴォクシーとノアで迷っている人のほとんどは、ノアの廉価版グレードを除けばフロントマスクのデザインで決めるかと思いますが、ノアはヘッドライトやポジションランプが一体となったコンビネーションランプを採用した落ち着いたデザインのフロントマスクになっているのに対し、ヴォクシーは部品としては一体だけど見た目上はポジションランプやウィンカーを上部、ヘッドライトを大型フロントロアーグリル上部に配置しているフロントマスクになっています。
一見すると落ち着いたデザインのノアの方が良いように見えますが、フロントロアーグリルの未塗装樹脂パーツの少なさなどを含めると大胆でやんちゃそうなヴォクシーの方が若干上質感があるのも選ぶポイントになりました。

一つだけ違和感があるとすればアッパーグリルとロアーグリルの間の処理と主張しすぎなトヨタエンブレムぐらいで、ここさえ気にならなければ最初からヴォクシーを選んでいたと思う。

トヨタ新型90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourのデザイン
クリアランスランプの吊り上がり方も含めて全体的な車体の輪郭は80系とさほど変わっていないようにも見えますが、新型の90系は三角窓が大型化し、リアクォーターガラスが後ろに向けて絞り込まれるようなデザインに変わりました。
今までの三角窓は、おまけ程度でさほど役目を果たしていなかった車種もある中で、実際に左右の斜め前方を見渡せるほどの視界は確保できております。

フロントのライト関係は、上がクリアランスランプとLEDウィンカーのコンビネーション、ロアーグリル上部がヘッドライト、下部はS-Zにだけ標準装備になっている薄暮灯というアクセサリーランプになっており、薄暮灯自体はグレードの差別化ぐらいの役割でしかありません。
ヴォクシーのハイブリッドとガソリン車の全グレードで、薄暮灯の有無やオプション設定の三眼式プロジェクターヘッドランプの選択以外で大きなデザインの違いはなく、ノアの廉価版グレードのようなフロントバンパーのデザインの違いのような設定はありません。

トヨタ新型90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourのサイドデザイン
ガソリンエンジンの4WDとハイブリッドのE-Four装着車は、FFに比べて全高が3cmほど高くなり、それに合わせてフェンダーアーチとタイヤのクリアランスも非常に大きくなります。
4WD車でもFF用のサスペンションがそのまま取り付けられるとの事でしたので、アーム類やシャーシで差別化は行っていないはず。
そのためなのか、リアのトレーリングアームが車軸に向けて下に下がった分、フェンダーアーチに対してタイヤが若干前寄りになっているようにも見えるのです。
80系4WDはリアだけ上げたおかげでホットロッドのような前傾姿勢になっておりましたので、90系4WDでリアモーターやデフから地上までのクリアランスを大きく確保した結果、バランスを考えて全体的に車高が上げられたのだと思われます。

また、4WDとE-Fourの全グレードを通して16インチアルミホイールとタイヤが標準装備となってしまうのもFF車との大きな違いです。

トヨタ新型90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourのリアデザイン
後ろもノアとヴォクシーを見分ける事ができる差別化が図られており、ノアの外側に向けて跳ね上がるようなカラードコンビネーションランプに対し、ヴォクシーは一文字テールの上に電球式ウィンカーが付いたスモーククリアテール仕様となります。
ノアはフロントが電球式ウィンカーでヴォクシーは後ろが電球式となる謎仕様になっていますが、ディーラーで聞いても詳しくは分からないとの事。

また、リアバンパーに関してもノアヴォクで差別化が図られており、未塗装樹脂部品に二段リフレクターであるヴォクシーに対し、ノアのノーマルボディ(S-ZとS-Gを除くグレード)はシンプルな1段リフレクターとなります。
センサー類が鬼門になりそうですが、リアバンパーはノアのノーマルボディ用に変えたくなりますね。

90系は、リアルーフスポイラーの中にワイパーが完全に隠されていますので、一見するとワイパーレス仕様にしか見えないのもデザインへのこだわりなのだと思います。


前グレードが3ナンバーに大型化

トヨタ新型90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourのデザイン
90系ヴォクシーは先代までの5ナンバーベースから車体を大型化し、全グレードが3ナンバーとなる幅1730mmにサイズアップいたしました。
ミドルサイズミニバンのライバル車であるステップワゴンとセレナのちょうど中間というサイズに収まりましたが、全高が先代よりも70mm高くなった以外は大きな変化が見られない大型化なのでしょうが、居住性や室内での移動などの利便性はかなり高くなっております。

新型 ヴォクシー 日産 セレナ ホンダ ステップワゴン
全長 4,695 4,690~4,765 4,800~4,830
全幅 1,730 1,695~1,715 1,750
全高 1,895 (4WD 1,925) 1,870~1,895 1,840~1,855

ワンボックスと1.5ボックスミニバンの中間的な大きさの車体ですが、フロントのシャープなデザインと、後端を絞ったリアクォーターガラスのデザインがそれを打ち消している印象を受けます。
ぴったり高さ1.9m制限の駐車場もなかなか無いとは思いますが、一度だけ1.9m制限の駐車場に入りかけてしまった事もあるので、FF車はぎりぎり入るけど3cm車高が高くなっているE-Fourと4WDは高さ制限をオーバーしてしまうので注意が必要です。

室内長は先代より狭くなっているけど狭さは感じない

トヨタ新型ミニバンヴォクシーハイブリッドの車内
先代ヴォクシーとは車体寸法があまり変わっていないにもかかわらず、室内長は先代より125mm短く、室内幅は80mm狭くなっている事がカタログ値で分かりますが、元々フェンダーが出ているだけで室内はそんなに広くないアベンシスからの乗り換えなので、窮屈という感じはしませんし、むしろ買い物用と家族旅行用のエスティマに乗り慣れている筆者以外からは、今まで狭いという声を耳にしておりません。
室内の高さも充分すぎるほど確保されているため、センターコンソールを跨がなければいけない前席を抜いて、スライドドアからの乗り降り、2列目から3列目の移動などは特に不便さを感じさせない作りにはなっています。

7人乗りは厳しそうだけど、シートアレンジ次第で使い方は自由自在

90系トヨタヴォクシーハイブリッドのサードシート
2列目がキャプテンシートになる7人乗り仕様を選びましたが、3列目のセンターが跳ね上げ2分割シートの中心となってしまう都合で座面はかなり固め。人が乗るのは緊急時用で、7人を乗せての長距離の移動はかなり厳しいと思っておいた方が良いのかもしれません。

90系トヨタヴォクシーハイブリッドのサードシートのスペース
ファーストシートからサードシートまでのスペースを均等割りにすると、サードシートに座る人が大人だとしても余裕があるぐらいのスペースは確保されています。

90系トヨタヴォクシーのシートアレンジ スーパーリラックスモード
745mmのロングスライドが可能な2列目用シートレールの採用で、4人乗りでのスーパーリラックスモードは前の席とのスペースも十分すぎるほどに確保できるシートアレンジです。
S-Zのオプションでで快適利便パッケージを選択するとセカンドシートにオットマンが付きますが、4WDとE-Fourの全車でオットマンの設定がありません。

90系トヨタヴォクシーのシートアレンジ ビッグラゲッジモード
サードシートを格納した4人乗りでのラゲッジモードやセカンドシートを前に押し出して作る事ができる2人乗りでのビッグラゲッジモードなど、乗せる人数や使い方に合わせて大荷物も搭載できるようなシートアレンジが可能です。

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッド フロントフラットモード
また、1列目シートを倒して2列目シートをつなげるフロントフラットモードは、ラゲッジスペースの積載量を減らさずに車中泊中のインパネ操作や運転席への移動も容易なシートアレンジです。
シートの段差が結構気になるので、クッションなどを使って段差を埋めると結構快適に寝る事ができます。

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッド リアフラットモード
2列目と3列目を使用したリアフラットモードは、フロントフラットモードよりも寝返りをうちやすく、シートの段差もあまり気になりはしませんでしたが、ラゲッジスペースの荷物が少ない時にできるシートアレンジです。
バックドアを閉めるとサードシートが完全なフルフラットにはならないという記事も見かけましたが、実際にはヘッドレストを外した状態でサードシートを倒すとフルフラットにはできます。
どちらにしてもそのまま倒しただけでは寝心地が良いとは決して言えないほどの段差が生じてしまうため、車中泊用のマットなどはあった方が良いのでしょう。


ラゲッジスペースは3列目シートを格納しなくても充分使える

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッド 床下スーパーラゲッジボックス
ヴォクシーの購入は、5人が乗って荷物を積むというのが前提で選んだ車でしたので、居住性と共にラゲッジスペースの広さは重要視していたポイントでした。
最近の車はスペアタイヤが標準装備になっていない代わりに、ラゲッジスペースの床下をラゲッジボックスとして活用できるようになっています。
重ねて積むのが厳しい長いカーボン三脚が今まで曲者だったため、予定では三列目シートの片方を格納して荷物を搭載する予定で考えておりましたが、大容量の床下格納スペースであるスーパーラゲッジボックスにカーボン三脚などの長物を収める事が出来たので、ほぼ床上には何も載せていない状態から荷物搭載計画はスタートになります。
これであれば3列目シートを格納しなくても、カメラバッグ2つと宿泊セットを搭載しても残りの空きスペースが充分確保されているので、雨が降ってきたからとりあえず乱雑にでも荷物を収納しておきたいという時でも対応できそうです。

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドのサードシート下のスペース
そして3列目シートの下は高さ200mmぐらいの空きスペースになっているので、小物を入れる箱を置くスペースや長物を通すスペースに活用するなど、荷物の積み方次第で様々な使い方を出来るのもノアとヴォクシーの長所とも言えるでしょう。
右側に3COINSの収納ボックスがすっぽりと収まり、左側にはIHクッキングヒーターとミニアウトドアテーブルが丁度よく収まりました。
真ん中スペースは丁度良い大きさの箱が見つからないため、今の所は模索中でございます。

大型バックドアは大きくて雨除けに良いけどパワーバックドアを付ければ良かった

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドの大型バックドア
前車アベンシスはリアゲートで雨宿りをする事が出来ずに荷物の出し入れをしている時に体が濡れてしまうような事もありましたが、ヴォクシーとノアはかなり大きなバックドアを採用しているため荷物の出し入れ時に濡れてしまうような事は無いでしょう。
パワーバックドアが無くても大丈夫だとは思っていましたが、跳ね上げた時の反発力が結構強いので、女性がメインで使うのであれば付けておいた方が良いのかもしれませんが、パワーバックドアを装備しなくても、後方が狭い時に途中で停止する事が出来るフリーストップバックドアが標準装備になっております。

100V給電用のコンセントが便利

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドの100V給電コンセント
ハイブリッド車のS-Zでセンターコンソール後方とラゲッジスペースの2か所に標準装備、S-Gではリアのみ標準装備でセンターコンソール後方はメーカーオプションとなっている給電用100Vコンセントは最大で1500Wまで使用できますので、電子レンジや電気ポット、またIHクッキングヒーターなどの家電製品も標準で使用できるのがとても便利です。
まず今まで困っていたのが、カメラなどの撮影機材を使った後は必ず充電祭りとなっていた事でしょう。
シガーソケットからAC/DCインバーターを経由して電源タップから各充電器に100V電源を送って充電をするというのが一つの儀式みたいになっていたのですが、これだとインバーターと電源タップが届く範囲である助手席かセカンドシートがぐちゃぐちゃになっていたのです。
ヴォクシーのハイブリッド車は、ラゲッジスペースとセンターコンソールの2か所に100Vコンセントが設置されているため、2列目や3列目の邪魔にならない位置を使用して充電をする事が可能になりました。

ガソリン車であればポータブル電源を充電しながら撮影機材のバッテリーを充電しなければいけないという事で、エンジンを停止する事ができずに無駄な燃料費がかかっていたのも今までネックになっていた事ではありましたが、走行時に充電が追いつかなくてもレディ状態や非常時給電モードを使用して、燃料費を節約しながら100Vの電力を使えるというのも大きなメリットになりました。

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後は夜の山道でお腹が空いてるのに何も無いというのも回避できますし、花火大会の終了後に渋滞で動けなくても駐車場から出れるのを待ちながら100Vコンセントを使用して調理をする事もできますので、ファイナルファンタジー花火イベントのぼったくり具無し焼きそばのような食べ物を買わなくて済みそうです。

給電機能付きUSB端子はS-Zで4つも装備

トヨタ新型ミニバンヴォクシーハイブリッドのドリンクホルダー
モバイルバッテリーを持ち歩いていればさほど問題にはならないのですが、人数を乗せて長距離の移動となると誰かは必ずスマホのバッテリー切れになってしまうというのも何度か見てきました。
ヴォクシーには最大で3つの給電用USB-C端子が3つ、さらにディスプレイオーディオとの通信と給電が兼用になったUSB-A端子が1つ標準装備になっておりますので、最大で4人同時にスマホのバッテリーが切れかかっても大丈夫でしょう。
子供達が見つけなければ言わないつもりだったけど、さすが現代っ子・・ドアを開けて5秒でUSB端子である事に気付きました。

ノアとヴォクシーは電装品のUIが明らかにおかしいという部分も少なからず見受けられますが、セカンドシートのすぐ横の折り畳み式大型サイドテーブルの上部にケーブルを差し込むのは若干の不安はありますね・・。いつか引っかけて折られてしまうような気もしています。


収納スペースは多め!ドリンクホルダーはS-Zで最大15か所!

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドの収納スペース
ダッシュボード助手席側にアッパーボックスやグローブボックス、さらにその中間にはオープントレイが設けられていますし、センターコンソールボックスの他、フロントドアには小物入れとドアポケットがありますので、小物や書類の収納に困る事はまず無いでしょう。

そしてドリンクホルダーの数を数えてみたら合計で15個ありましたので、全ての取り付け位置をまとめてみました。

  • ダッシュボード上2か所
  • センターコンソール2か所
  • フロントドア2か所
  • リアセンターテーブル4か所
  • リアスライドドア2か所
  • 3列目デッキトリムボトルホルダー3か所

1人につき2か所から3か所を占有できる事になりますが、片方に飲み物を入れて片方をスマホ入れにするような使い道であれば、まず妥当な数になるのかもしれませんが、ドリンクホルダーを活用したカー用品も沢山ありますので、それを見越して多くしているのではないかと思いますが、多すぎますねw

ディスプレイオーディオプラスは良いけど操作性は微妙?

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドのディスプレイオーディオプラス
CDやDVD、ETC2.0ユニットがセットになっているディスプレイオーディオプラスはオプション設定となっていますが、ほとんどの人は付ける場合が多いらしいです。
Android AutoやApple CarPlayを使用した音楽や映像の視聴する分には特に困る事は無いとは思うので、標準装備のディスプレイオーディオで充分だとは思いますが、S-Zではディスプレイオーディオの6スピーカーに対しディスプレイオーディオプラスは12スピーカー仕様となるので、音にこだわりたい方やETCを付けたい方はディスプレイオーディオプラスを選択をした方が良いのでしょう。
12スピーカー仕様はハイレゾ音源にも対応しているので、Apple MusicやAmazon Music Unlimitedの有料プランを契約すれば、24bit/48kHz以上の高精細ハイレゾ音質での音楽再生が可能になります。
また、ディスプレイも標準の8インチからDAプラスでは10.5インチに拡大されるので、画面の視認性は良くなります。

ただし、設定やメニュー呼び出しの操作性はかなり悪く、Android AutoやApple CarPlayでスマホを接続すると、純正マップではなく、Googleマップとオーディオの2画面に切り替わってしまったりなど、不便な思いをする事が多いです。
そしてエネルギーフローモニターも1画面に全体表示をしなくても良かったような・・。
使う人の慣れも必要なのかもしれませんが、もう少し分かりやすく使いやすいUIにして欲しかったのとディスプレイが大きくなった分、分割画面などの設定を拡充して欲しかったかなと思いました。

また、12スピーカーの音質も特別良いというわけではなく、低域まで一応音は出ているけど、どちらかと言うとハイ上がりな印象の音質だと思いますので、過剰な期待はしない方が無難なのかもしれません。

S-Zは7インチマルチインフォメーションディスプレイ搭載のオプティトロンメーター

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドのマルチインフォメーションディスプレイ付オプティトロンメーター
ヴォクシーのガソリン車とハイブリッド車共にS-Zはメーターパネルが7インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが付いたオプティトロンメーターとなります。
ハイブリッドのS-Zでは、左にハイブリッドインジケーターを中心としたハイブリッド車ならではの走行系の状態表示、右に水温系やガソリン系などのエンジンの状態表示、真ん中がスピードメーターや車両の状態を表示するマルチインフォメーションディスプレイになります。
ドライブモードをパワーに変更すればスピードメーターの表示が赤くなったりなど、一目でドライブモードの状態が分かるような演出も加えられておりますが、せっかく7インチのマルチインフォメーションディスプレイを搭載しているのですから、4.2インチと同じ内容にせずに表示項目を2つにしたり、シフトポジション表示を分かりやすい位置にしたりなどの工夫はして欲しかったとは思います。
燃費表示やエネルギーフローモニター、また4WD車は駆動状態の表示など様々なモニタリング機能が表示できますが、表示項目や設定項目は別のページで解説いたします。

第5世代に進化したハイブリッドシステムは場所を選ぶ!

トヨタ新型ミニバンヴォクシー ハイブリッドシステム
トヨタのハイブリッドシステムTHSⅡは第5世代に生まれ変わり、ノアとヴォクシーの1.8Lハイブリッド車に初めて搭載されました。
電池の種類がニッケル水素電池からリチウムイオン電池に変わっており、従来よりも15%の出力向上と30%の小型化に成功し、またPCUも29%の損失低減も果たして、駆動用のモーターについては130km/hまではアシスト出来るように全ての電動モジュールを刷新したとの事。

筆者自身もハイブリッド車の価格で元が取れるようになるまではエコカーを購入しないで、しばらくはガソリン車かディーゼル車を乗るつもりでいましたが、最近のガソリン価格はハイオクで200円に迫る勢いで高騰していたのもあって、ちょっと早いハイブリッド車への乗り換えとなりました。
また、ライブ配信を始めた事でポータブル電源や撮影機材の充電を移動中の車内でしなくてはいけなくなった事や、間に合わなかった分はアイドリングで充電をしなくてはいけない事もありましたので、車の使い道としてはガソリン車よりもハイブリッド車の方が合ってきたのも購入した理由の一つに挙げられます。

まず今まで何故ハイブリッド車を避けていたかと言うと、ストップアンドゴーが少ない郊外を走る事が多く、ガソリン車でもミニバンのハイブリッド車よりも少し燃費が悪いぐらいで走る事が出来ていた事や、ハイブリッド車を購入した所で元が取れるかどうか分からなかった事が理由としてあります。
今まではガソリン車一択だったので、ハイブリッド車の加速性能や高速走行時の燃費などがあまり良くないのが理由で購入を躊躇う材料が多かったのもありますが、THSⅡが第4世代と第5世代になって劇的に進化を遂げたのでしょう。

ヴォクシーハイブリッドを購入する前にヤリスハイブリッドを借りて乗っていたのですが、街乗り燃費が良いだけではなく、ノーマルモードかパワーモードでアクセルを踏み込めば、ゼロスタートからでも力強い加速感を楽しめるのも好印象でした。

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドの燃費表示
実際にヴォクシーハイブリッドが納車されてみてから1000kmほど走行をしてみましたが、燃費が良い走り方を見つけるのにはまだまだ時間がかかりそうだけど、何とか街乗り燃費で20km/l前後まで行くようになったので、我慢するような走り方をすればもう少し燃費は伸びるのだと思います。
エコモードで走ればもっさりとした加速になってしまうけど、ノーマルモードやパワーモードでアクセルを踏み込むとエンジンとモーターの両方のパワーを活かした力強い加速感が得られますので、低速域はドライブモードの設定とアクセルの踏み方次第でミニバンらしくない走りも楽しめそうです。

1.8Lハイブリッドに搭載されるエンジンは、M20Aではなくベースが古いZRエンジンの中では非力な72kW(98ps)の出力となるハイブリッド車専用の直列4気筒1.8L DOHC 16バルブ VVT-i ミラーサイクルエンジン2ZR-FXEとなっており、2ZR-FXE自体は2009年にプリウスに搭載されたのが初めてですが、近年の1.8Lハイブリッド車に搭載している2ZRエンジンは最大熱効率を38.5%から40.0%に向上させ、EGR率も18%から25%に高めた改良型となっております。

60km/hからの中間加速や高速走行などは速度の上昇に合わせて加速力が少しずつ弱くなってくるような感覚ですので、高速走行がメインの人はガソリン車の方が合ってくるのかもしれませんし、エンジンの回転数はZRエンジンの巡行時の回転数にしては割と高めなので、気になる人はいるかもしれません。
ちなみにハイブリッド車に搭載しているエンジンの回転数については、カラーヘッドアップディスプレイを装着するとフロントウィンドウに表示されます。

モーターの出力がもう少しあれば、60km/hの速度でもエンジンを使わずに走行できたのではないかと思いますが、エンジンが始動しないぎりぎりの踏み込み量で60km/hで走れるかどうかという所なので、省燃費走行をする上でのこの速度域のアクセルコントロールに慣れるまでは少々時間がかかりそうです。

そして7人フルで乗車した時の走りはというと、アクセル踏み込み量に対する立ち上がりが遅いエコドライブモードは発進時にかなりもたつく印象があるので、エンジンの介入量が増える事を除けばノーマルモードで走り続けた方が普通に走りやすいと思います。

ただし、ヴォクシーの重量に対して1.8リッターの旧型エンジンを搭載したハイブリッドシステムでは、アップダウンが激しい甲信越地方が苦手なようで、上りで唸るようなエンジン音が煩わしくて下りではシフトレバーをBに入れてもエンジンブレーキが弱く、駆動用バッテリーもすぐに満充電になってしまいます。

車両総重量で2tを超えるのであれば、RAV4と同じ2.5リッターのエンジンを搭載した方が効率が良かったと思うので、通常の走行時のハイブリッドシステムの非力さはとても残念な所。

あえてパノラミックビューモニターを選択しないのもあり

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドのシフトレバー
車両を上から見たような映像をディスプレイオーディオ画面に表示するパノラミックビューモニターは、目視で確認できないような場所を映し、リアルタイムで車両周辺の状況を確認できる先進的な機能です。
ところが、このオプションを選択するとストレート式シフトレバーからプリウスなどと同じエレクトロシフトマチックに変わります。
個人的な感覚ではエレクトロシフトマチックのドライブに入れる動作がマニュアルのリバースに入れる動作とほぼ同じになるので、無意識でリバースとドライブを入れ間違える可能性もあってストレート式のパノラミックビューモニター無しにいたしました。
長い事マニュアル車に乗っていた時期が多い人ほど、エレクトロシフトマチックは肌に合わないのではないかと思いますが、パーキングと同様にリバースもシフトレバーから除外すればまた違うのではないかと思います。

足回りは少し固めだけど乗り心地は悪くない

トヨタ新型90系ヴォクシーのサスペンション形式
比較対象がステーションワゴンがメインで、ミニバンの中で比較するとヴォクシー購入前に時々乗っていたエスティマだけの、あまりアテにならないレビューとなってしまう事をご了承下さい。
今までの自分で選んだ所有車は、四輪独立サスペンションを採用した車種が全てで、たまに運転をするエスティマを除けば、フロントがマクファーソン・ストラット式・リアがトーションビーム式コイルスプリングを採用した車種を選んだのはヴォクシーハイブリッドが初めてです。

リアにストラット式を採用したマークⅡクオリスを除けば、リアにダブルウィッシュボーンかマルチリンクを採用した車種というのが何故かこだわりでしたが、左右輪をクロスビームで繋ぐ仕組みが安っぽく感じてしまうのと、接地性が低くなってしまうのがあまり好みではありませんでした。

そのため、今回ヴォクシーハイブリッドを選んだのは、足回りの構造を初めて妥協しての初めての車選びとなります。

特に前車アベンシスはイギリスのトヨタで製造している欧州車に近いトヨタ車という事で、アウトバーンでの走行を想定した高速安定性と荒れた峠道でも接地性の高さを感じられる足回りが売りでしたが、オーバースピード気味で段差のあるカーブに突っ込んでも曲がってくれる走行性能が素晴らしかったので、車検がすんなり通れば手放したくなかった車種でもあります。
エンジンは非力だけど足回りがしっかりしていて運転していて楽しい車が欧州生まれのアベンシスだったとは思います。

もちろんエスティマを時々運転していたので、なんとなくトーションビーム式の乗り心地は理解していたつもりですが、後ろから前に伝わってくる突き上げというかふわっとする感じが少し気持ち悪かったけど、乗っているうちの慣れなのでしょうね。
ミニバンでもいいかなっって気持ちにさせてくれた車ではありましたが、その後にアベンシスを運転するとやっぱり足回りのしっかりとした安心感は伝わってきます。

90系ヴォクシーハイブリッドE-Fourは、エスティマと基本的な構造は同じ、フロントがマクファーソン・ストラット式・リアがトーションビーム式コイルスプリングとなります。
乗り心地は意外とミニバンっぽさが少なく、小さな段差は少し硬めに反応して大きな段差で効率よくショックを吸収して、跳ねている感じやふわふわ感が少ないしっかりとした足回りであると感じますし、高速走行時の不安定感も感じない良い乗り心地だと思います。
しかし、車高が高いE-Fourは、カーブを曲がる時にアクセルオフよりもアクセルオンの時にロールが発生しやすいような気もするので、最大出力とトルクが増えたE-Fourの踏ん張りが体感的にそう感じさせているのかもしれませんが、足回りの粘りの弱さは感じられます。
その後、ローダウンをしたらリアの粘りの弱さはだいぶ改善されましたので、多分E-Fourの車高の高さのせいでロールを強く感じていたのかもしれません。

人間が退化する先進機能が凄かった!

トヨタ90系ヴォクシーハイブリッドの走行支援機能と事故防止機能
10年間も車を乗り換えていなかったので、この10年の間の車の進化は凄いなと感じさせられました。
オートクルーズは前方を走行する車両に追従するレーダークルーズコントロールになり、高速道路のカーブでは手を添えているだけで勝手に曲がってくれます。
事故の危険性がある時は警報を発したり操舵支援を自動的にしてくれるなど、徐々に運転手はおまけで車が勝手に走ってくれるような時代が近付いてきたのだと実感させられますが、運転自体は元々好きですし、無事故無違反のゴールド免許所持者でもあるので、正直な所はあまり先進機能は使い込んでおりません。
むしろ、自分で道路状況を認識できているどうでも良い所で警報を発しているのを無視しちゃったりしています。

走行支援機能と事故防止機能は、マルチインフォメーションディスプレイで感度や設定を変更する事ができますので、この設定を変更すれば扱いやすい機能になるのではないかと思います。

運転を過信しすぎるのは良くないですが、走行支援機能と事故防止機能を過信しすぎるのも良くないと思うので、高速道路メインで使用するのが良いとは思います。

まだまだ使いこなせてないけど良い車

E-Fourも含めてまだまだヴォクシーハイブリッドを使いこなせていない段階ではありますが、THSⅡの性能も上がってガソリンエンジン車からの乗り換えでもすんなりと受け入れられた素晴らしい車であると感じました。
ディスプレイオーディオプラスの扱いにくさなども含めて、UIはまだまだ改善が必要だとは思いますが、旅行やアウトドア、また車中泊にはぴったりの最高の車ではあります。
ただ、ミドルクラスミニバンとしては価格が高くなりすぎて一昔前の高級車枠になっちゃったような気がするので、もう少しファミリーカーとして購入しやすい価格帯にしてもらった方がありがたいですね・・。


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  12. プロスタッフ CCウォーターゴールドプレミアの施工後の艶

    【ハイブリッドvsガソリンエンジン車】燃費で元を取るには何キロ走行?

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