以前ブレーキローターを交換した後の走行レビューを掲載していましたが、その時からずっとブレーキキャリパーの汚れと錆が気になっていました。
いつかタイヤを交換する時に塗装しようかと思っていましたが、2021年も半分が過ぎた6月にやっとタイヤを交換する気になったので、その時に一緒に施工した耐熱カラースプレーでのブレーキキャリパーペイントについて作業方法や塗り方について記事にしています。
ブレーキキャリパーの状態について
以前Dixelのブレーキローターとブレーキパッドの商品レビューをしましたが、その時からずっと気になっていたのがブレーキキャリパーの錆と汚れです。
さすが20万キロを超えると亜鉛メッキ部分が全く見えなくなって、赤茶けたキャリパーがホイールの隙間から見え隠れしていましたが、インチアップをしたホイールを履かせていると尚更気になってしまいます。
いつか塗装をしようかと思って耐熱ペイントと下処理用の道具一式を購入していましたが、タイヤ交換もなかなか気が進まず6月になってやっとやる気になりましたので、ブレーキキャリパーを耐熱チタンカラースプレーで塗装する方法について解説していきます。
8年近く乗っているZRT272W型トヨタ アベンシスが20万kmを超えたので、ブレーキローターとブレーキパッドを純正から評判が良いDIXCEL製に交換しました。社外でもいいから安い製品を希望して注文をしましたが、慣らしが終わった後の効きやブレーキダストの量などをレビューします。 ZRT272W型 ...
キャリパー塗装の下準備
耐熱塗料はブレーキキャリパー専用の塗料ではなく、エキゾーストパイプ用のDAYTONA耐熱ペイントスプレーのチタンカラーを用意しましたが、ブレーキの制動時に熱が入りやすいガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車のみの乾燥方法となります。
ハイブリッド車の場合は、駆動用モーターで発電をする時の抵抗力を利用した、油圧式回生協調ディスクブレーキを採用している車種がほとんどなので、熱が入らずに塗料が乾かなくなる恐れがある事にご注意下さい。
デイトナ(Daytona) バイク用 缶スプレー 300ml 耐熱ペイント エキパイ用 耐熱温度600度 つや消しチタンカラ...
今回の塗装で用意したもの
耐熱ペイント・・刷毛塗りとスプレータイプの2種類がありますが、仕上がりの美しさではスプレー式の方に軍配が上がります。その代わりにマスキングをしなくてはいけない手間がかかるので、刷毛塗りよりも余裕を持った時間を確保しておいた方が良いでしょう。
ワイヤーブラシ・・電動タイプのワイヤーブラシもありますが、極端に汚れていなければ手作業用の方が細かい部分の汚れや錆を落としやすく、ブレーキホースやダストブーツなどのゴム製品を傷つけなくて済みます。
スコッチブライト等不織布表面処理材・・紙やすりなどでも良いのですが、素材が柔らかいのでワイヤーブラシをかけた後の最終仕上げにちょうど良いです。
シリコンオフ・・油分や下処理をした後の粉末を除去するのに使用します。ブレーキパッドの周囲などに油分が残っている事があるので、これが無いと塗料を塗った後に弾きや剥がれの原因になってしまいます。
マスキングテープや新聞紙・・マスキングシートなどもありますが、ブレーキキャリパーの裏に新聞紙を滑り込ませた方が楽でした。
塗装と塗装前の下処理
一回目の塗装が終わった後の画像になってしまいましたが、ワイヤーブラシとスコッチブライトで錆や汚れを落としてから、シリコンオフやブレーキパーツクリーナーを使って残った汚れや油分を完全に落とし、ブレーキキャリパーの隙間から見えているブレーキパッドやダストブーツなどのゴム部品をマスキングテープで養生します。
多少のはみ出しを気にしない人はブレーキキャリパーの隙間に新聞紙を滑り込ませて、動かないようにマスキングテープで固定をし、極力ローターやほかの部分に塗料が付着しないように繰り返し新聞紙を滑り込ませていきます。
ボディペイントのようにはみ出してはいけないというわけではないですし(そこまで見る人はいない)、ブレーキローターに付着しても大体の場所はブレーキをかけているうちに削れて剥がれ落ちるので神経質になりすぎなくても大丈夫です!
分解をして塗装をすれば綺麗になるとは思いますが、車を止めるための重要な部品でもありますので、整備士ではない素人の方の、分解が伴う塗装はオススメいたしません。
スプレーで塗料を吹き付ける時は、ブレーキキャリパーから30センチほど離して、薄く何度も繰り返し往復するように塗るとムラが出にくくなります。
熱を入れる必要がある耐熱塗料ではありますが、常温でも乾きが早いようなので、一回目は垂れない程度にそこそこ厚く塗っても大丈夫でした。
10分程度乾燥させて2回目もそこそこ厚く塗り、下地が見えなくなったら、再び10分から15分ぐらい乾燥させます。
最後に厚塗りしすぎるとこんな感じでムラが出てきますのでご注意を! 最後のムラ消しは、耐熱スプレーチタンカラーの塗料に含まれるメタリック成分を全体的に散らすように、パラパラと薄く吹き付けていくと、上の画像のような厚塗りされた部分が発生しなくなります。
ムラ消しをした後は、ブレーキキャリパーの艶が無くなってしまいますので、艶出し仕上げにしたい方は、180℃の熱で半乾きにさせた後、耐熱ペイントスプレーのクリアを塗って艶を出します。
ブレーキキャリパー塗装後の仕上がり
適当に貼ったマスキングテープなどを剥がすと、塗料のはみ出しも気にならないぐらい綺麗に仕上がりました。
長年が経過して、錆びて真っ赤になってしまったブレーキキャリパーよりも全然綺麗に見えているので、仕上がりはこれで満足です!
後は外したホイールを元に戻せば大丈夫なのですが、この後山道を走ってブレーキに熱を入れて乾燥させました。
約140度の熱を入れて20分~30分ほど乾かさなくてはいけないのですが、山を下りながらブレーキをかけているうちに自然乾燥して、強めに触っても跡が付かなくなるぐらい完全硬化もしていました。
ガソリン車の場合は耐熱塗料の方が良いのですが、油圧式回生協調ディスクブレーキを採用しているハイブリッド車やEV車などは、熱が入りにくい構造になっているので、耐熱ではない普通の塗料を使った方が良いかと思います。
それか、140度以上に熱が入る工業用ドライヤーなどを使用して、強制的に熱を入れるのも良いでしょう。
自動車ボディ用の塗料でもチタンカラーは数種類ありますが、デイトナのチタンカラーほどの独特な色調の製品が見つからないため、ヴォクシーハイブリッドのブレーキキャリパーを塗る時はどうすれば良いか悩みどころです。
ホイールから覗くブレーキキャリパーの汚れや錆が気になる人は、ドレスアップ効果も高いキャリパーペイントに是非チャレンジしてみてください!
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